鉄道模型メーカー
天賞堂
天賞堂(てんしょうどう)は、東京都中央区銀座に本店を構える貴金属及び宝飾、時計、鉄道模型店です。
銀座本店の角には可愛らしげな天使の像が設置されており、銀座の名所の一つとして知られています。
鉄道模型においては"Tenshodo"として海外でも一目置かれる立場にあります。
1878年、千葉県大多喜町出身の江沢金五郎(初代)が日本橋檜物町に出版業「江沢書房」を開業したのが始まりです。
1879年に銀座尾張町に移転し篆刻を主とする印房店「天賞堂」として創業しました。
1888年から時計の扱いを、1891年から貴金属の販売を開始しました。
江沢金五郎は商才に長けた人物でもあり、日本初の宣伝カー(当時扱い始めた蓄音機を自動車に乗せた)や、これも日本最初の美人コンテストに景品を出したこともあります。
戦前の銀座本店は東京でも目立つ建物であり、夏目漱石のいくつかの作品中には「天賞堂」の名前が登場します。
戦後、1949年から鉄道模型の販売を開始しました。
当初は進駐軍相手に米国型を中心に扱っていましたが、その後、パシフィック・ファスト・メール(PF)を通じてアメリカに輸出します。
その後、変動相場制の導入に伴い徐々に円高になるにつれ国内向けの比率が高まり現在に至ります。現在では真鍮製鉄道模型は主に韓国で生産します。
鉄道模型愛好家向けの製品のみならず、大阪の弁天町にある交通科学博物館の展示模型も手がけています。
過去には60年代のホンダのF-1マシンの真鍮製の模型やサンダーバードの模型を発売したこともあります。
また、89mmゲージの実際に石炭を燃やして走行するグレート・ノーザン鉄道のC1クラス車輪配置0-8-0のライブスチームの蒸気機関車や、バッテリー駆動のAB10のように、乗用模型を販売していたこともあります。
Roco社、Bachman社、ケーディー社の代理店でもあります。